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映画ジョーカー(2019)のラスト結末とネタバレあらすじ!感想も

洋画

ジャック・ニコルソン、ヒース・レジャー、ジャレット・レト、これまで3人のオスカー俳優が演じてきた”ジョーカー”は、演じる者によって全く違ったジョーカー像を見せてくれました。
 
 
さて、4人目、やはり演技派のホアキン・フェニックス版は、”ジョーカー誕生秘話”と言われていました。
 
 
人々を笑顔にしたいとコメディアンを夢見るピエロは、どうして、どのようにして道を外れていったのでしょうか。
 
 
”恐怖と笑いは紙一重”とは、どういうことなのでしょうか。

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映画ジョーカー(2019)のネタバレあらすじ


悪がはびこる前のゴッサム・シティ。貧富の差が拡大し、困窮者はいたずらに暴力に手を染めます。街はゴミが山積みし、いたるところに落書きがあり、人々の不満はもう爆発寸前です。
 
 
アーサー・フレック(ホアキン・フェニックス)は、介護が必要な母ペニー(フランセス・コンロイ)と2人暮らしです。
 
 
「どんな時も笑顔で人を楽しませなさい」といつも母に言われていて、自分のジョークで人々を笑わせたいと、コメディアンを夢見ていました。
 
 
現実は派遣のピエロで、日々の暮らしはいっぱいいっぱいでした。
 
 
おまけに、子どものころ脳に損傷を受けていて、心理的ストレスを感じると笑いが止まらなくなる発作が起きてしまいます。
 
 
それは楽しくて笑うでもなく、作り笑いでもなく、悲しくて笑うというような笑いです。
 
 
悪ふざけの若者に仕事を邪魔され、さらに袋叩きにされ、仕事仲間から手渡された銃のおかげで職を失う羽目になり、福祉予算が削られたからと、カウンセリングと薬の処方も打ち切られました。
 
 
悪いことばかりが続くとき、地下鉄で女性をからかうビジネスマン3人に遭遇し、発作が出て笑い続けてしまいました。
 
 
3人に襲われ、持っていた銃で躊躇なく射殺しました。
 
 
翌日から”ピエロ姿のビジランテ(私刑人)”とマスコミが、街中が勝手に盛り上がっていきました。
 
 
殺されたビジネスマンたちは、市長選に立候補を表明していたトーマス・ウェインの元で働いていた、富裕層に属する若者だったからです。
 
 
「顔を隠さないと何もできない」と批判するウェイン。(このセリフは過去作ではジョーカーがバットマンに言っています。)
 
 
ピエロの職を失ったアーサーは、コメディアンとしてナイトクラブに初出演するも、見事にスベります。しかしそのスベりっぷりは、人気バラエティー番組の司会者であり、母息子の憧れのマレー・フランクリン(ロバート・デ・ニーロ)に取り上げられ、番組出演のオファーも受けます。
 
 
近所に住むシングルマザーのソフィー(ザジー・ビーツ)も優しくしてくれます。
 
 
母は、30年前ウェイン邸で働いていたとき恋に落ち、アーサーは息子なのだからきっとウェインは助けてくれるはずだと言います。
 
 
アーサーの人生はここから好転するのでしょうか。

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映画ジョーカー(2019)のラスト結末


気がついたらゴッサム・シティにはピエロがあふれていました。社会格差に怒りを訴える人々が、正体不明の地下鉄ピエロを英雄視し、ピエロの仮面をつけてデモ活動を行っています。
 
 
地下鉄殺人事件を追う刑事がアーサーの元を訪ねてきます。
 
 
その件で口裏を合わせておこうとやって来た元仕事仲間(アーサーに銃を持たせ、保身のためアーサーに不利な嘘をついた人物)も殺してしまいました。
 
 
母の言葉を信じ、ウェインに真相を問うと、母ペニーは精神を病んでいるとすべて否定されます。
 
 
アーカム州立病院で母のカルテを調べると、ウェインの息子どころか、母だと疑うこともなかったペニーとも血縁がなく、さらに母とその交際相手の虐待によって、アーサーの脳は損傷したことがわかりました。
 
 
母をクッションで窒息死させたアーサーには、もう何も残っていませんでした。
 
 
マレー・フランクリン・ショーの当日、ジョーカー(冗談屋)として生まれ変わったアーサーのジョークとは・・・
 
 
地下鉄殺人事件について自白したうえで、自分を笑いものにする目的でここに呼んだのだろうと、あこがれだったマレーをも射殺します。
 
 
放映されたTVを見たピエロの軍団は、手が付けられないほどの狂乱ぶりです。
 
 
逮捕されたアーサーが、精神病院でカウンセラーと面談中に笑いの発作を起こしているラストシーン。その後、軽い足取りで廊下を歩くアーサーの足跡が赤いのはなぜでしょう。
 
 
いったいこの映画、どこまでが現実として描かれていて、どこから妄想なんでしょうか。

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映画ジョーカー(2019)の感想


考えれば考えるほどにわからなくなる映画でした。傑作なのかも、なぜ称されるのかもわかりません。
 
 
トッド・フィリップス監督は、「これ以上は無理だというところまで、彼の味方でいてあげてください」と言っています。
 
 
「アーサーはアスファルトに咲いた小さな花。その花にあなたは、水をあげますか、光を当ててあげますか、それとも無視しますか。どのくらいの間、その花を好きでいられますか」と美しく例えています。
 
 
私はもしかしたら、始まってすぐから好きではいられなかったかもしれません。
 
 
”ジョーカー誕生秘話”というか”悪の誕生”だと思いました。
 
 
少しずつジョーカーに変わっていったアーサー、ジョーカーに生まれ変わったアーサー、本当の自分にたどり着いたということなのでしょうか。
 
 
元は純粋な心優しき人間だったはずです。
 
 
確かにここまで腐敗した社会では純粋な心は育たないでしょう。花は咲かないでしょう。でもそう考えると、ジョーカー予備軍のあまりの多さに震えます。
 
 
ストーリーはわかりやすく納得しやすく、ホアキンの演技はいつもにも増して生々しく気持ち悪くて。アメコミには括れない社会派映画です。
 
 
妄想癖があるアーサーの妄想を見せられていただけかもしれません。
 
 
アーサーを”ハッピー”と呼び、「人を笑いで幸せにしなさい」なんて、どの口が言うんですか、お母さん。
 
 
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