2020年2月21日(金)に公開されたばかりの映画「スマホを落としただけなのに2 囚われの殺人鬼」
大ヒットしたSNSホラーミステリーの続編ということで、身近なスマホから迫ってくる新たな恐怖が描かれ、出演者の怪演、そして予想外の結末が話題となりました。
今回は、映画「スマホを落としただけなのに2 囚われの殺人鬼」についてご紹介します。
スマホを落としただけなのに2 囚われの殺人鬼のネタバレあらすじ
新たな事件
ある日、何者かが警視庁公安部のデータベースに不正アクセスをしていました。
数日後、天才ハッカー浦野善治(成田凌)・による連続殺人事件から一年、前作の主人公、富田誠(田中圭)と稲葉麻美(北川景子)の結婚式が挙げられてしました。
事件を解決に導いた刑事の加賀谷学(千葉雄大)は、恋人の松田美乃里(白石麻衣)と一緒に式に出席していました。
富田と麻美から、次はお二人の番ですねと幸せ一杯の様子で声をかけられます。
付き合い始めてから三年が経ち、結婚を意識するみのりですが、彼の態度ははっきりしない様子で、幸せそうな結婚式を見たばかりということもあって、思わず将来を考えていないなら別れようと試すように告げるのでした。
彼と別れたばかりのみのりは、友人に愚痴を聞いてもらうために喫茶店へ行きました。
スマホを手にしながら話していると、店内にフリーWi-Fiがあること知った彼女は、何も疑わず利用しますが、それは彼女を尾行していた顔に火傷のある男が仕組んだWi-Fiで、男は彼女のスマホに侵入し、乗っ取られてしまうのでした。
一方そのころ、事件当時、浦野が死体を埋めていた山中から新たな他殺体が発見されます。
彼の仕業かと思われた事件でしたが、被害者女性の髪は茶髪のショートで、彼の標的の特徴である黒髪ロングの女性ではないことで捜査線から外れました。
捜査一課の牧田英俊(田中哲司)と毒島徹(原田泰造)は加賀谷に浦野と話をさせます。
事件の詳細を一切語ろうとしない浦野は加賀谷だけには語ってもよいと話していました。
浦野が抱える心の闇に共感する自分もいるため、会うことに抵抗がありましたが、事件解決のために拘置所に向かい、情報の交換条件で、自分の秘密を浦野へ明かします。
情報によると新たな殺人事件の犯人は「M」であり、浦野に殺人の方法から死体遺棄のやり方など全てを伝授したのが「M」なのでした。
更に男性の他殺体も発見され、男性はかつて「M」のもとで仕事をしていたもののその正体を探ろうして殺されたことが分かり、そして先日発見された女性はその恋人でした。
「M」のアジトをつきとめた警察でしたが、すでにそこにおらず、身元不明のバラバラ死体が冷蔵庫の中に詰め込まれていました。
そんな中で、みのりのスマホを乗っ取った謎の男は、監視を続けます。
加賀谷とのことで悩む彼女の勤務先のWEBセキュリティ会社の社長笹岡一(鈴木拡樹)は親身になって相談に乗ります。
仮想通貨流出事件
そして、もう一つの事件、仮想通貨の流出。
「M」によって流出した仮想通貨レイラコイン580億円分ですが、JK16(高橋ユウ)というホワイトハッカーがこの仮想通貨にマーキングをして換金不可能にし、ネットではその正体探しで盛り上がっていました。
そんな彼女に脅迫状が届きますが、彼女は気にも留めません。ところが「M」に雇われた何者かが彼女を拉致して殺害する事件が起きてしまいます。
なかなか足取りが掴めない「M」による新たな被害者が出てしまったことで、警察上層部は浦野にパソコンとネット環境を与えて捜査協力をさせて「M」の調査に乗り出します。
容疑者「M」
加賀谷は幼少期に母親から虐待を受けていました。
そのことで現在療養施設にいる母親とは不仲で、疎遠になっています。
みのりは加賀谷と彼の母親との関係をなんとかしようと試みますが、うまくいきません。
彼女は気持ちのすれ違いが重なり、本当の別れを考えますが、そんな彼女に「M」からの脅迫メッセージが届きます。
そこで、そのスマホを詳しく調べてみると、ウイルスに感染していることが判明します。
これを知った捜査一課の牧田はこれが「M」への手がかりになると踏んで、彼女へ囮捜査の協力を申し出ます。加賀谷はこれに強く反対しますが、彼女は協力の申し出を受けます。
逆探知に成功した浦野はみのりのスマホを監視している男のPCにたどり着き、その男の顔を割り出します。彼女を監視し続けている顔に火傷のあるこの男こそ「M」であると捜査班は断定し、行方を追うのでした。
そんなとき、彼女の目の前に「M」とおぼしき火傷の男が現れます。
護衛の警官はその男を追いかけ、彼女は一人になってしまいました。
同時刻、警視庁のセキュリティシステムが何者かに攻撃を受けて破られ、ウイルスプログラムを仕込まれます。ここにアクセスした端末全てにも感染が広がり続け、加賀谷はその対応で忙しく、オフィスに独りでいる美乃里に迫る危機を知る由もなかったのです・・・。
スマホを落としただけなのに2 囚われの殺人鬼のラスト結末
火傷の男
オフィスにいた美乃里は犯人への手がかりを偶然見つけますが、その直後に暴漢に襲われて拉致されてしまいます。
その頃、浦野は警察のネットワークへ侵入し、自分のデータを改ざんして防災システムの誤作動などパニックを引き起こし、その隙に警察官になりすまして脱獄に成功します。
混乱で、みのりの救出に警察の初動が出遅れることになり、加賀谷は単独捜査に乗り出します。
スマホの位置情報を頼りにして、彼女を拉致した暴漢の行方を突き止め、彼はその犯人ともみ合いになりますが、そこへあの火傷の男が現れ拳銃を向けます。
しかし、男が撃った弾丸は暴漢の方に命中しました。
もみ合いの中で暴漢にナイフで刺されて深手を負ってしまった加賀谷は、なんとか一命をとりとめます。
そんな彼のもとへ、火傷の男が訪ねてきました。
火傷の男の正体は、兵頭彰(井浦新)。
警視庁公安部の刑事で、警察への不正アクセスを捜査する中で、アクセス元にみのりのアパートがあり、その恋人が刑事だということを知り、捜査対象として素性を調べていたのでした。
明らかとなるの過去の秘密
加賀谷は公安の刑事だった父親の殉職の真相を追求するために、警察へ転職して極秘調査していました。
公安部所属の父の死の真相の詳細が家族にすら語られず、母親はそのことが原因で精神的に追い込まれていき、幼少期の彼への虐待行為へつながっていきました。
そして兵頭は、父のもとで働いていた部下であり、父は国家機密を守るために名誉ある殉職をしたことを教えてくれます。そして、自分と組まないかと提案してきます。
「M」の正体
兵頭は仮想通貨流出事件の犯人「M」の正体をつきとめ、逮捕します。
その犯人はみのりの拉致事件にも関与していて、正体は「笹岡」でした。
拉致される直前、彼女が見つけた犯人への手がかりとは、数々のサイバー犯罪の痕跡が残る「笹岡のPC」だったのです。
笹岡はゲイで、加賀谷のことを本気で愛していました。
一緒に立ち上げた会社を潰さないためにお金が必要だったことや、彼の恋人が邪魔な存在と感じていたのが犯行理由だったのです。
相談に乗るふりをしながら排除しようとしていたことを告白する笹岡は、同時に「M」の正体が浦野にすでにばれていて、彼から脅迫を受けていたことも明かします。
浦野は笹岡を裏で操り、犯罪の指示を出すと同時に自分の脱獄の手助けをさせていたのでした。そして、アジトにあった身元不明のバラバラになった死体こそが、かつて犯罪のノウハウ全てを浦野に叩き込んだ「M」本人だったのです。
「M」は既に浦野によって殺されていたのでした。
浦野を自分の手で絶対に捕まえると心に誓う加賀谷。
父の死の真相を知った彼は自分の過去と向き合い、美乃里と前へ進むことを心に決めて母親に会いに行きます。
そして二人の出会いもまた、スマホを落としたことがきっかけなのでした。
ロケ地や撮影場所については、こちらを見てみてください。
スマホを落としただけなのに2 囚われの殺人鬼の感想
前作で気になっていた連続殺人鬼・浦野と刑事・加賀谷との共通点が続編の本作でしっかり描かれていてすっきりました。
前作では事件の真相がわかっていくにつれて、ヒロインの秘密が明らかになっていきましたが、本作では主演となった千葉雄大さん演じる加賀谷学の過去が深堀されていくのが特徴でした。
あらすじで紹介しきれなかったわき役の方々のキャスティングのせいもあって、とにかく怪しい登場人物が多くて、犯人が誰か真相にすぐに気づいた人は少なかったのではないでしょうか?
結局裏で糸をひいていた天才ハッカーの浦野は脱獄に成功して、警察の失態で物語は終わっていますので、まだまだ続編があるような気がしますね。
現役のトップアイドルである乃木坂46・白石麻衣さんの、事件に巻き込まれていく悲劇のヒロインを演じる姿も見事で、ファンの皆さんは必見です。
あと本作で、一番存在感を発揮していた成田凌さんは、前作では正体がばれるまで好青年を演じて、終盤その狂気を帯びたサイコパスな一面を好演されていたわけですが、本作では最初から正体が明らかになっているわけで、その狂気じみた演技が終始光っていました。
本作は、前作に引き続き、日常生活の中で個人情報が盗まれる危険性や不正アクセスのリスク、情報化社会が進む現代社会へのメッセージ性も強く、スマホという身近なテーマでその恐ろしさを観た人に分かりやすく伝えている映画でもあると思います。
今回は、映画「スマホを落としただけなのに2 囚われの殺人鬼」についてご紹介しました。
ここまで読んで下さりありがとうございました。