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1917 命をかけた伝令のラスト結末ネタバレ|あらすじと感想

洋画

これぞ没入体験です。すべての一歩一歩を観客も一緒に進みます。全編を通してワンカットに見える映像とか、引き込まれて完全に忘れます。そして引き込まれたらもう最後まで目が離せません。

映像の素晴らしさだけでなく、戦争において一人の人間がいかに無力かということを改めて思い知らされます。

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「1917 命をかけた伝令」のネタバレあらすじ


第一次世界大戦が始まって3年が経過しています。

ドイツ軍とイギリス・フランスをはじめとする連合国軍の戦いである西部戦線では、前線の両側に巧妙に塹壕が構築され、行き詰まり、多大な犠牲を伴い、消耗戦となっていました。

まるでのどかな春を思わせるような草原で、うたた寝をしていたブレイク上等兵(ディーン=チャールズ・チャップマン)とスコフィールド上等兵(ジョージ・マッケイ)は、ある重要なメッセージを届ける任務を与えられます。

その伝令は、退却したドイツ軍を追っているマッケンジー大佐宛てです。

退却と見せかけて、周到に要塞化した陣地でD連隊を待ち構えているドイツ軍(航空写真で確認済みです)。このまま進めば大佐と1600人の連帯が全滅させられてしまいます。

明朝の戦線突破をなんとしても止めなくてはなりませんが、あるゆる通信網はドイツ軍によって切断されていますので、若き二人の伝令兵に望みを託すしかないのです。

エリンモア将軍(コリン・ファース)から伝令書を受け取った二人。スコフィールド(スコ)は慎重ですが、D連隊に兄が所属しているブレイクの気は逸ります。

まず塹壕を抜け、張り巡らされた鉄条網をかいくぐり(スコは早速手にけがを負います)、レスリー中尉(アンドリュー・スコット)に教えられた最短ルートをたどります。

死体がごろごろ転がっている”ノーマンズランド(どの勢力からも占有されていない土地)”をも抜け、ドイツ軍の占領地へと到着しました。

情報の通りここはもぬけの殻で、少し緊張がほぐれました。食料を見つけて手を伸ばしたその時、ドイツ軍の仕掛けた爆弾(ブービートラップ)が爆発し、スコが生き埋めになりましたが、ブレイクが必死に掘り起こし、救出しました。

先に進むと民家がありましたが人の姿はなく、1頭の牛とまだ飲めそうなミルクがバケツ1杯ありました(水筒にミルクをいただきます)。ドイツ軍によって切り倒された状態ですが、桜が美しいです。

その時、空中戦に敗れたドイツ戦闘機が、二人のいる民家に墜落し炎上します。二人はパイロットの命を救おうとしますが、この情けがあだとなります。パイロットがブレイクの胸をナイフで刺しました。

必ずや任務をやり遂げること、兄を探し出すこと、母に手紙を書くことなどをスコに約束させ、ブレイクは息を引き取りました。

呆然となっているスコに声をかけたのはスミス大尉(マーク・ストロング)でした。トラックで移動している連隊で、目的地近く(エクースト)まで乗せてくれると言います。

ところが橋が破壊されていて、連隊は大きく遠回りすることになりましたのでスコは皆と別れます。

その小さい川を渡るとき、スコは銃撃を受け、けがをし気絶します。

気がつくととっくに日は暮れていて、そこはドイツ占領下の町でした。残存のドイツ兵からなんとか逃れて地下に逃げ込むと、フランス人女性と赤ん坊が隠れていました。

スコは持っていた食料全部とミルクを差し出しました。ほんの束の間、赤ん坊に安らぎを得ますが、急がなくては朝がやってきます。

ドイツ兵に追われながら、大きな川に飛び込みました。この川の先には目指すクロワジルの森があるはずですが、流れが非常に早く、のみ込まれないよう必死に泳ぎました。

滝つぼに落ち、やっと流れが穏やかになり、岸に上がろうとしますが、おびただしい数の死体の山をを越えなければならず、これまでの様々な感情があふれてきて、涙が流れました。

あと一歩です(がんばれ)。

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「1917 命をかけた伝令」のラスト結末ネタバレ


クロワジルの森から美しい歌声が聴こえてきました。

D連隊が、いままさに進軍というところでした。ようやくここまでたどり着きました。あとは伝令書を大佐に渡すだけですが、たくさんの兵士に阻まれてなかなか前へ進めません。

こうなったらと、塹壕を上り、敵に姿をさらしながらも懸命に走り続けました。

マッケンジー大佐(ベネディクト・カンバーバッチ)は、「もう遅い」と言いましたが、伝令書を読んで顔色を変え、攻撃中止の命令を出しました。

大佐はスコに労いも感謝もありません。戦況は常に変化するものなのです(ヘプバーン少尉が「よくやった」と声をかけてくれました)。

スコは自身のけがの手当てよりも、ブレイクの兄を探します。

「弟はどこに?」と言うブレイク中尉(リチャード・マッデン)に「はじめは二人でした」とスコが言うと、「最後に弟の側にいてくれて感謝する」と涙をこらえていました。

スコは大きな木にもたれかかり、ポケットから母の写真を出しました。裏面には「無事に戻って」と書かれています。

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「1917 命をかけた伝令」の感想


没入感という言葉がほんとうにぴったりの2時間の映像体験です。どれほど綿密に計算し、撮影されたのか、どれほどの苦労があったのか想像もできませんが、素晴らしい映画に仕上がっています。

可憐な花の美しさ、光と影の対比の美しさなどもありますが、やはり戦争の恐ろしさに圧倒されます。自分の命よりも優先すべき大義とは。

冒頭とラストの背景はまるで繋がっているようで、一続きのシーンのようにも見えますが、主人公は友を失い、ひとりになってしまいました。戦場とは思えない穏やかな背景ですが悲しいです。

俳優の使い方がとても贅沢ですし、この映画こそ、劇場で観るべき映画です。

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