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冬時間のパリのネタバレやあらすじ、ラスト結末!感想も

洋画

パリの出版業界が舞台です。昨今のテクノロジー化に伴って、活字を紙で読むかデジタルで読むか、何度でも真面目に議論します。

難しい話かな、固いのかなと思いきや、議論の場を離れたら秘密のパートナーの元へ。

フランスでは不倫は文化なの?迷える大人のラブストーリーみたいです。

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冬時間のパリのネタバレあらすじ


老舗の大手出版社に勤める敏腕編集者アラン(ギョーム・カネ)は、世の中のテクノロジー化の波に頭を悩ませていました。紙の書籍にもちろん愛着があるものの、会社としての利益も考えなくてはいけません。もはや業界はデジタル化の流れができてきています。時代に順応していくしかありません。

作家で友人でもあるレオナール(ヴァンサン・マケーニュ)は、デジタル化なんてどこ吹く風で、あくまでもわが道です。自らの恋愛経験を赤裸々に綴る私小説家で、過去の恋人らの苦情でたびたび炎上します。アランは、少々古臭いし、ワンパターンなのではないかと感じています。

『終止符』という新作は不倫がテーマで、アランは出版はできないと断りましたが、アランの妻セレナ(ジュリエット・ビノシュ)はなかなか気に入っているようで、出版するよう勧めてきます。

セレナは、人気テレビシリーズに出演中の女優で、実はもう6年もレオナールと不倫関係にあります(新作の当事者ということです)。

アランも同じ会社のデジタル部門担当のロール(クリスタ・テレ)と不倫中です。デジタル化について熱く語るロールの話は半分ですが、関係はうまくいっているようです。

レオナールの妻ヴァレリー(ノラ・ハムザヴィ)はやり手の政治家秘書で、仕事中心の生活でふがいない夫を支えています。夫の小説が実体験に基づいていることはわかっていますが、浮気を問い詰めることはできずにいます。

アランの会社に買収の話が出ています。今後の身の振り方を真剣に考える時が来ています。

セレナも、ドラマは人気で次のシーズンに入りますが、成長を感じられない自分の役に飽きていて、そろそろ違うことをしたいと考えています。

若いロールはヘッドハンティングを受けることにしたようです。

レオナールはなんとか新作の出版にこぎつけ、PR活動を行っています(先々で起こる批判には、マイペースで全く動じません)。

ヴァレリーは、信頼し献身的に支えてきたボスが性的なスキャンダルを起こしてしまい、ショックを受けます。

それぞれが変化を受け入れられるでしょうか。二組の夫婦の愛はどこへ向かっていくのでしょうか。

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冬時間のパリのラスト結末


セレナはレオナールと別れることを決めました(『終止符』というタイトルが皮肉です)。この先、自分とのことは絶対に小説に書かないでほしいと伝え、約束を取り付けました(破られることになりそうですが)。

レオナールはヴァレリーに不倫していることを正直に告げます(なんかずるい)が、小説に書いてあるから知っているとあっさり言われます。それでも相手がセレナと知ったときは驚いて、当然ながら傷ついているようでした。

アランもロールにお別れのプレゼントをし、皆がきれいに秘密の恋を清算していきました。

『終止符』出版のお祝いということで、アランの別荘にレオナールとヴァレリーが招待され、ひとときを4人で過ごします。穏やかに何事もなく(ヴァレリーさすが)。

ラストでヴァレリーは妊娠していることをレオナールに告げます(切り札を持っていたんですね)。

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冬時間のパリの感想


”永遠に変わらないためには、変わり続けなければならない” (ルキノ・ヴィスコンティ『山猫』)作中でも引用されている、この矛盾したような言葉がぴったりくる物語でした。

迷える大人のラブストーリーという部分がこの映画の中心なのかと思っていましたが、半々で、出版業界の実状、デジタル化の波によって小説の姿が変わっていくことについて議論するシーンがとても多かったです。

友人たちが集まってワインを飲みながらの本音の議論。日本人はあまりしませんね。気心が知れていないとできないことで、自分の意見をしっかりと皆が持っていて、ちょっとハラハラするくらいにぶつけ合います。

私自身は小説は紙で読みたいし、何度でも読みたい物語は手元に置いておきたいので、アランやセレナに賛成です。

もう一つの側面。フランス人は大半が浮気を楽しんでいるの?そう思ってしまうほどの割合の恋愛模様でした。若々しく美しく自分らしくあるために必要不可欠なものが、鮮度のある恋なのでしょうか。

安定したように見える家庭がきちんと底にあるからこそ、そちらを一番大切にしているからこそ、安心して浮ついていられるということでしょうか。そしてお互い様だから責められない。

うーん、憧れるような否定したいような。

それにしてもフランスの女性って(女優だから?)無理を感じさせずに美しいですね。50代だなんて到底思えないジュリエット・ビノシュの魅力。おしゃれな帽子とマフラーの巻き方はさっそく真似したいです。

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