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男と女 人生最良の日々のラスト結末ネタバレ!あらすじと感想も

洋画

いまなお恋愛映画の金字塔として語られる不朽のフランス映画『男と女』。53年という長い時を経て、再び二人の道が交差します。

美しい愛が成就しなかったわけが、それぞれの言葉で紡がれます。

心の奥底にしまい込んだ想いがある方は、きっとこみ上げてくるものがあるはずです。

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男と女 人生最良の日々のネタバレあらすじ


とある海辺の老人ホーム。

若き日はレーシング・ドライバーとして注目を集め、華やかな日々を送ったジャン・ルイ(ジャン=ルイ・トランティニャン)は、記憶を失いつつあり、状況は良くありません。ゆったりくつろげるよう設計された恵まれた施設にいても、友だちも作らず、馴染めず、ぼんやりと過ごしています。

そんな父親を心配している息子のアントワーヌ(アントワーヌ・シレ)は、父親が片時も忘れずに、ひそかにずっと愛し続けてきた女性アンヌ(アヌーク・エーメ)を探し出します。

アンヌも今は夫に先立たれ、お店を経営しながらひとりで暮らしていました。

突然現れたアントワーヌの「父に会ってほしい」という申し出に、自分に何ができるだろうかと悩みますが、会いにいってみることにします。

再会を果たす二人。

しかし相手がアンヌだとは気づかないジャン・ルイは、「あなたに似ている人を愛した」と言い、アンヌへの想いを話し始めます。

髪をかき上げるしぐさが似ている、あなたの声は彼女を思い出す・・・アンヌの記憶は決して消えていないのです(それ以外の話はかみ合いません)。

アンヌはいまもおしゃれに黒を着こなし、紅い口紅をひき、美しさ健在です。

ーフラッシュバックが入りますー

50年以上前、スピード・レーサーのジャン・ルイは、モンテカルロのラリーに出場しました。無事完走したところに、アンヌから電報が届きました。「愛しています」と。

有頂天になったジャン・ルイは、愛車を飛ばし、彼女の元へ向かいます。

同じ寄宿学校に通う彼の息子と彼女の娘も一緒に、ドーヴィルの浜辺で遊んでいた三人を見つけます。思いがけない彼の登場に、喜び抱き合う二人。

この晩、二人の愛は完成するはずでした。しかしアンヌの脳裏に、亡くなった夫の姿が何度も現れます。まだ過去と割り切れていなかったことに気づいてしまったアンヌは、「なぜだ」と聞かれ、苦しそうな顔をします。

アンヌは電車で帰ると言い、気まずく別れる二人。

どうすればよかったのか、何を間違えたんだと自問するジャン・ルイ。ひとりになったアンヌも憂いの表情です。

その後、乗り換えの駅のホームでジャン・ルイを見つけたアンヌは、彼の腕に飛び込みました。

ーフラッシュバック終了ー

「俺と逃亡しよう」と誘うジャン・ルイは、色男健在です。

「また来るわ」と施設をあとにするアンヌは、自分がどれほど深く愛されていたのかを、いま知ったのでした。

娘のフランソワーズ(スアド・アミドゥ)に再会の話をしているとき、再びアントワーヌが訪ねてきました。大きな花束をもって「ありがとう」を言いに。再会は子どもたちにとっても同じで、「私たち、兄妹になり損ねたわね」と、なにやら気が合いそうです。

再び施設を訪ねるアンヌは、愛車でジャン・ルイを連れだします。

アンヌのあまりのノロノロ運転に、警察から注意されます。運転を代わったジャン・ルイは、100キロのスピードを出します。「ブレーキが利きにくいから気をつけて」と言うアンヌに、「それならブレーキじゃなくてアクセルを踏もう」と言うジャン・ルイは、さすがは元レーサーです。今度はスピード違反で停められます。が・・・

これはジャン・ルイの空想(夢)だったようです。

アンヌは二人の思い出の地にジャン・ルイを連れて行こうとしています。

ジャン・ルイは、いま目の前にいるこの女性こそが最愛のアンヌだと認識して、ここからまた二人の物語が始まるのでしょうか。

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男と女 人生最良の日々のラスト結末


懐かしい砂浜を走ったり、フラッシュバックのあの一晩を共にしたホテルにも出かけます。軽くふわっと触れるようなキスもします。幸せな時間を過ごします。

アントワーヌが、フランソワーズを撮った動画を父に見せます(この二人もどうやらいい雰囲気で距離を縮めているようです)。

エレナ(モニカ・ベルッチ)という女性が、ジャン・ルイを訪ねてきます。「どう説明したらいいのか、俺には娘はいないんだ」なんて本人は言っていますが、恋多き人生、あちこちに子どもがいるという話の方が本当のようです。

アンヌは「完璧すぎる愛だったから続かなかった」と、ジャン・ルイは「自分が普通の男ではなく、普通の暮らしができなかったからだ」と、「別れるべきではなかったのかもしれない」と言いますが、後悔とは少し違います。

”最良の日々はこの先の人生に訪れる” by ヴィクトル・ユーゴー

二人は思い出の砂浜を走っています。果てしない夕日がとても美しいです。

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男と女 人生最良の日々の感想


何かが始まるわけでも、終わるわけでもないラストです。ジャン・ルイに残された時間はそれほど長くはないかもしれませんが、ただぼんやりと時間をやり過ごす毎日ではなくなることでしょう。

オリジナルの映像がところどころに織り込まれていて、とても美しく、とても懐かしく、引き込まれます。監督は、オリジナルを知らない人にもわかるように作ったと言っていますが、やはりオリジナルありきです。先に観ておくことをお勧めします。若き日のアヌーク・エーメの彫刻のような、陶器のような美しさにため息が出ますし。

早朝のパリの街中を、信号を無視して疾走するスピード感も爽快です。

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