マーベル初の黒人ヒーローは、黒豹をイメージしたヴィブラニウム製のバトルスーツを身に着け、軽やかにしなやかに悪を討ちます。
その存在はすでに『シビル・ウォー』をはじめとするMCUシリーズの中でたびたび描かれてきました。
ヒーローであるべきか、国王であるべきか、悩みを抱え葛藤する姿はほかのヒーローたちとは違ったドラマを見せてくれます。
彼はどんな国王になるのでしょうか。
ブラックパンサーのネタバレあらすじ
はるか昔、ヴィブラニウムの隕石がアフリカの小国ワカンダに落下しました。五つの部族が争う中、パンサーの女神バーストに導かれ、ハート型のハーブの超人的なパワーを手にした者が初代国王であり守護者の”ブラックパンサー”となりました。
未知のパワーを持つ、宇宙一硬いこの貴重な鉱石のおかげで、ワカンダは最先端のテクノロジーを誇る、世界一のハイテク国家に成長しています。
しかし表向きは農業国としており、このヴィブラニウムを秘密にするために独立性を守ってきました。
1992年、オークランド。
ティ・チャカ(ワカンダの現国王)が現れます。極秘任務中のウンジョブ(ティ・チャカの実弟)に、武器商人ユリシーズ・クロウ(アンディ・サーキス)にヴィブラニウムを流出させた疑惑を問うためです。
ウンジョブは否定しますが、隣にいた友人のズリもまたワカンダから派遣されたスパイで、この容疑は彼の密告によるものでした。
評議会で罪を告白するようにと言い残して、ティ・チャカは帰っていきました。
現在。
ティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)が、テレビで放映されている、ティ・チャカの悲報ニュースを見ています。国連を狙ったテロに巻き込まれて死亡したと伝えています(『シビル・ウォー』の映像)。
その後、明日の即位の儀式のために、元恋人で元”ドーラ・ミラージュ(最強の女戦士部隊)”で、現在は国際スパイのナキア(ルピタ・ニョンゴ)を迎えに行きます。
イギリス、ロンドンのグレート・ブリテン博物館。
ユリシーズ・クロウとエリック・キルモンガー(マイケル・B・ジョーダン)がヴィブラニウム製の展示物を盗み出します。
ワカンダ。
即位の儀式では、他の部族が王に挑戦する権利を与えられているので、名乗りを上げたジャバリ族のリーダー、エムバクとティ・チャラが決闘します。勝利したティ・チャラは真の王として認められました。
ワカンダにその昔より伝えられているハーブの儀式を終え、超人的な筋力、スピードと直観力を身に着け、ワカンダの国王にして守護者である”ブラックパンサー”となるも、王としての心構えはまだできていません。
エリックとクロウが盗んだヴィブラニウムを韓国で取引するという情報を得、”ドーラ・ミラージュ”のリーダー、オコエ(ダナイ・グリラ)とナキアを連れ、天才科学者の妹シュリ(レティーシャ・ライト)が改良したスーツをまとい、ティ・チャラは現地に向かいます。
取引相手はCIA捜査官エヴェレット・ロス(マーティン・フリーマン)でした。捜査とすぐにばれ、たちまち戦場と化し、クロウたちは逃げます。
デッドヒートの末にクロウを拘束するも、尋問中にキルモンガーに襲撃され、ナキアをかばったロスが重傷を負います。ロスの命を救うために、ワカンダに連れて帰ることにします。
キルモンガーがワカンダの王族が持つ指輪を身に着けていたことが気になったティ・チャラは、ズリを問い詰めます。すると前国王(父)の話には続きがあり、実弟を評議会にかけたのではなく、追い詰められズリを人質に取ったために自ら命を奪っていたのでした。その事実は封印され、ウンジョブの息子エリックは置き去りにされたのでした。
キルモンガーとは、父の復讐を果たしたい息子のエリックでした。
キルモンガーは、クロウを殺してワカンダに乗り込んできました。王族の血が流れている自分にも、王に挑戦する権利があると訴え、再び決闘の儀式が行われます。
キルモンガーはズリを殺し、ティ・チャラを滝の底へ投げ落としました。そして新たな王としてハーブのパワーを得たあと、残りのハーブはすべて焼き尽くしました(忍び込んだナキアが一つだけ摘み取りました)。
キルモンガーは、ワカンダの技術力で武器を作り、力によって世界を変えたいと考えています。国境を守るボーダー族のリーダー、ウカビ(ダニエル・カルーヤ)は彼を支持します。王の親衛隊であるオコエも従うしかありません。
ティ・チャラは祖国を守ることができるのでしょうか。
ブラックパンサーのラストネタバレ!結末は?
ティ・チャラを失った悲しみの中、母ラモンダ(アンジェラ・バセット)シュリ、ナキアとロスは、一つ残ったハーブを手に、ジャバリ族のエンバクを訪ねます。彼ならキルモンガーを倒せるのではないかという計画です。
しかしそこには、救助され昏睡状態のティ・チャラが。
ハーブを飲んで目を覚ましたティ・チャラVSキルモンガーの、ブラックパンサー同士の対決です。
”ドーラ・ミラージュ”はやはりティ・チャラの側に、ウカビ率いるボーダー族はキルモンガー側。ロスは武器を乗せた戦闘機を次々に撃ち落とします。
ティ・チャラがキルモンガーの胸に致命傷を与えます。キルモンガーは、父が美しいと言っていたワカンダの夕日をティ・チャラと一緒に見ます。そしてその腕の中で息絶えます。
ワカンダの国王はティ・チャラに戻りました。
ラストで、ティ・チャラはキルモンガーが育ったオークランドに、人道支援の施設を設立し、ナキアとシュリで運営していくことになりました。
エンドクレジットその1では、王となったティ・チャラが国連で、ワカンダの技術を世界に提供しますと宣言しますが、農業国なのに何を?とバカにされます(ティ・チャラは余裕の笑みです)。
その2では、天才シュリの治療によってヒドラの洗脳を解かれたバッキー(ウインター・ソルジャー)の姿がありました。
ブラックパンサーの感想
マイケル・B・ジョーダンが悪者のまま死ななくて良かったです。もっと言えば二人でワカンダを治めてほしかったですが。
超人的な筋力とスタイリッシュな戦い方や武器がなんともかっこいいです。シュリは天才すぎます(きっとアイアンマンもびっくり)。
黒人の(苦悩する)ヒーロー、女性陣の大活躍など、ほかのヒーロー映画とは一線を画しています。
コミックに登場した1966年に、当時としてはあり得ない発想(黒人をヒーローに、アフリカの小国が世界トップクラスの科学力を誇る豊かな国)をしたスタン・リーとジャック・カービーに改めて敬意を表したいと思います。
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