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カイジファイナルゲームが面白い|ラスト結末とネタバレ感想も

連続ドラマ

2020年。9年の沈黙を経て、藤原竜也主演の『カイジ ファイナルゲーム』がいよいよ公開されました。
 
 
言わずと知れた福本伸行原作のギャンブル漫画『カイジ』シリーズが原作の映画ですが、これまでの2作品とは違い、100%オリジナルストーリーとなっています。今回は、そんな『ファイナルゲーム』のネタバレを、結末までお届けします!

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カイジファイナルゲームが面白い!ネタバレあらすじ


舞台は、東京オリンピックを機に急速に経済が悪化した日本。缶ビール1本1000円、カップ麺1つが778円。国が抱えている借金は150兆円を超え、街中は外資系企業で埋め尽くされていました。
 
 
そんな絶望的な状況で、カイジはその日の生活にも困る貧しい生活を送っていました。
 
 
これまでとは違い、派遣社員として真面目に働いてはいるのですが、派遣元の『良善興業』は日給の7割をピンハネしているため、日当はたったの3300円(中抜き前は11000円)。
 
 
しかも体調がすぐれない女性はあっさり解雇処分で切り捨てます。あまりの悪辣ぶりに憤るカイジ。
 
 
良善興業の社長であり、”派遣王”の異名を持つ黒崎を睨みつけるのでした。
 
 
さて、そんなカイジに声をかけてきた人間がいました。前作、前々作にも登場した大槻です。以前と違い、すっかり羽振りの良くなった大槻は、カイジに、あるゲームを紹介するのでした。

バベルの塔

若者救済をモットーに大金持ち達が開催しているゲーム、それがバベルの塔です。
 
 
ルールは非常にシンプルで、『街のどこかに建てられている柱の頂上にある、電卓型のマシンを取れば勝利』というものでした。勝者には『9億9999万円までの任意の報酬』か、『人生を変える極秘情報』のどちらかを選ぶ権利が与えられます。カイジは事前に大槻から仕入れた情報をもとに、クレーンを利用し、かつての『鉄骨綱渡り』の要領で、空から直接頂上の装置を奪う作戦に出ます。
 
 
この賭けは成功し、カイジは装置をゲット。周囲や大槻の予想を裏切り、金ではなく『極秘情報』を選択します。
 
 
実はカイジは、かつての救済イベントで大金を手にした人間はすでに殺されていることを知っていたのです。この時世、顔が割れていて大金を持ち歩いている人間は、強盗に巻き込まれるに決まっています。そこでカイジは、『極秘情報』の方に賭けることにしていたのでした。

東郷との出会い

極秘情報に載っていた地図を頼りにカイジはある館を訪れました。カイジの他にも
 
 
選ばれた女性、桐野加奈子がいまである不動産王の東郷と、秘書の廣瀬が現れます。東郷は、この救済イベントを利用して、ともに戦ってくれる仲間を探していたのです。
 
 
東郷の話は、驚くべきものでした。「日本政府が、1500兆円の借金を帳消しにするために、国民の預金を封鎖し、借金返済に充てる」というのです。
 
 
それだけでは飽き足らず、「預金封鎖直後に円に代わる新通貨を発行し、それを富裕層のみ先駆けて独占する」という、とんでもない計画だったのです。
 
 
この計画を推し進めているのは、”影の総理”とまで称されるエリート官僚の高倉。彼は10日後の『天命の儀』の際に政治家たちを賄賂で抱え込み、前述した狂った計画を実現しようとしていました。
 
 
余命いくばくもない東郷は、「最後に日本の国民へ罪滅ぼしがしたい」という理由で、この法案を食い止めようと動いていたのです。
 
 
最初は断ろうとしたカイジですが、計画を阻止するために参加する必要のあるギャンブル『最後の審判~人間秤~』の相手が、あの黒崎であることを知り、協力を決意しました。

協力者との出会い

カイジはかつて東郷に愛人がいたことと、手切れ金として絵画が渡され、それが『幻の名画』と言われていることを知ります。情報をもとに愛人を調べるカイジですが、残念ながら故人でした。
 
 
出先のホームレスの集落にて、カイジはホームレスをクズ呼ばわりし、機動隊で強制的に追い出す高倉に出会います。
 
 
また、帰り道で『バベルの塔』に参加していた若者たち菅原一派(工場を再建させるのが夢)に拉致されてしまいますが、カイジの説教により和解し、協力者となります。
 
 
その数日後も、冒頭に登場した派遣切りされた女性(元時計職人)も引き入れ、下準備は整いました。

最後の審判~人間秤~

舞台となるのは、かつてカイジが地下で強制労働させられていた施設。歳月を経て、そこは一世一代のテーマパーク『帝愛ランド』となっていました。非合法なギャンブルだけでなく、富裕層を満足させるための悪趣味なゲーム『ドリームジャンプ』まであります(詳細は後述)。
 
 
さて、黒崎と対戦する『人間秤』とは、どのようなゲームなのか。
 
 
ルールはいたってシンプル。大型の天秤に金塊に変えた両陣営の資産や、観客のコインを置いて、総重量が重いほうが勝者になります。
 
 
制限時間内に「Family(家族)」「Friend(友人)」「Fixer(出資者)」「Fan(観衆)」の援助を得ることが出来るのが、攻略のポイントになると言われていました。
 
 
ところが、黒崎は狡猾な男でした。東郷の用意していたFixerは裏工作によって坂崎側に寝返ってしまいました。FriendとFamilyの用意していた『象牙』や『土地』も、裏工作により金銭的価値をゼロにされてしまいます。
 
 
実は、東郷の秘書である廣瀬が黒崎のスパイだったのです。母(愛人)を捨てた東郷が憎かったと告げ、最後のダメ押しに黒崎に例の『名画』を渡します。勝ち誇る黒崎でしたが、予想外の出来事が起きました。名画は金銭的な価値がなく、換金できたのは額縁だけ。それもたったコイン半分の価格でした。
 
 
実はあの画の作者は、ほかならぬ東郷自身。彼は金で買えないものを教えてくれた愛人に心から感謝しており、廣瀬の母をモデルに描き上げた絵画だったのです。思わぬ真実に動揺する廣瀬。
 
 
絵画に一銭の価値もないと知ると、黒崎は手のひらを返して廣瀬をなじり、『コインを投げてとっとと失せろ!』と吐き捨てました。
 
 
そして、いよいよ訪れるFanの時間。観客が1人30万円相当の投げ銭を持っており、それを天秤に投げ入れることで、支援者は賭け銭の倍をもらえるシステム。当然ながら、有利な黒崎の方へコインが投入されていきます。
 
 
ここでカイジは動きます。カイジは事前に東郷と内密に用意していた10億円を元手に、ギャンブルで増やしに行く作戦に出ます。

ドリームジャンプ

黒崎はこれも読んでいました。『ドリームジャンプ』以外のすべてのギャンブルが閉鎖されていたのです。
 
 
ドリームジャンプは、10本のロープのどれか1本を選んでバンジージャンプをするゲーム。当たりのロープ以外はすべて地上に激突するようにされており、平時にはこれを利用して富裕層が『生き残りは誰か?』に賭けるという、まさに悪魔的なギャンブル。『希望的自殺者募集!』という悪趣味な宣伝文句まである始末です。
 
 
カイジは偶然出会った因縁の女性・遠藤(人生逆転ゲーム参照)にゲームの攻略法を聞き、見事に勝利をおさめます。しかし、勝利して戻ってきたころにはすでに人間秤は時間切れ。
 
 
ほくそ笑む黒崎ですが、実はカイジは秘策を用意していました。冒頭に登場した元時計職人の女性と、協力者の若者たちの技術力を利用し、時計を5分進めていたのです。
 
 
秤は手が届かない高所に上げられているため、金塊は乗せられない……黒崎はそう考えましたが、ここにもカイジの策が光ります。この日の為に重い物も運べるドローンを用意していたのです。
 
 
勝利が揺らいだことに加え、さんざん観客を見下したような態度をしていたのもあり、コインの投入も東郷側に傾きつつありました。

勝敗の行方

今度こそ、制限時間終了。天秤は互角の状態。
 
 
しかし、ここで奇跡が起こります。時計の針が16分を指したことで傾斜が生まれ、引っかかっていたコインがカイジ側に落ちてきたのです。
 
 
そして、とどめの一押しになったのは、黒崎が散々バカにした、廣瀬の投げ入れた欠けたコインでした。僅差で、カイジが勝利を収めたのです。
 
 
激昂した黒崎はカイジに掴みかかりますが、失脚した黒崎は黒服にあっさりと連行されてしまいました。「底辺へようこそ! まさに自業自得っ!」カイジは大声で叫びます。
 
 
しかし、カイジの戦いはここからです。高倉の根回しにより、預金封鎖は予定より早められてすでに可決されてしまっていたのです。
 
 
絶望するカイジ。しかも、人間秤で精神的に限界を迎えた東郷は、息を引き取ってしまいます。

東郷が残したもの


しかし、東郷は最後の切り札をカイジに残していました。東郷は事前に用意していた1000億円で、政治家が事前に新通貨を入手するためのコンテナのパスワードを書き換え、政治家たちを倉庫内に閉じ込めていたのです。
 
 
カイジは「コンテナがある建物の出入り口」「コンテナの中」「新通貨の紙幣が入ったトランク」のパスワード3つを賭け、高倉が得意とする接待ギャンブル『ゴールドじゃんけん』を挑みます。
 
 
ルールはいたってシンプル。じゃんけん3本勝負のうち、最低1度は純金を握って『グー』を出さなければいけません。
 
 
本来は『金を握った状態で勝てばその金がもらえる』というルールですが、今回は『あいこでも高倉の勝ち』『1度でもカイジが勝てば、その時点で終了』『賭けるのは前述の3つのパスワード』というルール。
 
 
カイジはあっさり『コンテナ』と『建物』の2つのパスワードを奪われてしまいます。カイジは、高倉の必勝法を見抜いていたのです。『2.5キロの純金を握った状態では、腕の重心がどうしても傾く』という事実を利用し、相手が純金を持っている=グーを出す、と見抜いていたのです。
 
 
そのため。カイジは裏をかき、純金を握らずグーを出したことで勝利。こうして、高倉の企みは阻止……されませんでした。

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カイジファイナルゲームのラスト結末


新通貨の入ったトランクは、正午には自動で開く仕組みでした。高倉にとって、最後の『トランク』のパスワードは、不要だったのです。政府は、予定通り『預金封鎖』を発動。高倉の望み通りの結末を迎えてしまいました。
 
 
ところが、翌日の正午、とんでもない事実が発覚します。トランクの中身の札束は、1枚目以外は旧札のまま。このままでは金を独り占めできないと考えた政治家たちは、急いで『預金封鎖は誤報だった』とメディアに伝えます。
 
 
しかし、そうは問屋が卸しません。コンテナでの一部始終は録画されており、菅原たちの手によって、ネット配信されていました。当然のことながら、政治家たちは全員首をそろえて失脚します。
 
 
『国を救おうとしたのにメチャクチャにした』と高倉はカイジに殴りかかりますが、カイジは『お前はエリートしか救おうとしなかった。国が苦しいなら、みんなで一緒に泥水を啜るべき』と一喝。その場を後にします。
 
 
こうして、カイジは東郷が遺した謝礼金も受取り、菅原たちとも別れ、ホクホクの状態でビールをお替りするのでした……謝礼の入ったトランクを開けるまでは。
 
 
トランクの中身は、全部ペットボトルでした。実は『ドリームジャンプ』時に遠藤と結託していた加奈子は、『情報料』としてカイジの謝礼金を遠藤に渡す約束をしていたのです。
 
 
無一文に戻ってしまったカイジ。開き直っておかわりで届いたビールを飲み干すのでした……合掌。

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まとめ


完結編にふさわしい大ボリュームで書かれた本編。ギャンブルよりも、道中の人情ドラマが光る作品でした。
 
 
福本先生は実はギャンブル漫画ではなく、人情モノから漫画業界に入った人ですので、その手法がいかんなく発揮されていると言えますね!

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