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映画「サウスポー」のネタバレあらすじと結末!感想も

洋画

世界ライトヘビー級王者ビリー”ザ・グレート”ホープ。彼は何を手に入れ、何を失うのでしょうか。

ボクシング歴20年超の監督が描くこの物語はリアルで、息をするのを忘れます。また、人生は試合だけじゃないと気づいた主人公の成長物語でもあります。

タイトルの意味はラストで明かされます。

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映画「サウスポー」のネタバレあらすじ


ボクシングの聖地”マディソン・スクエア・ガーデン”。

世界ライトヘビー級王者ビリー”ザ・グレート”ホープ(ジェイク・ギレンホール)は、4度目のタイトルを手にしました。

打たれれば打たれるほど、その怒りをエネルギーに変える彼のスタイルは、見ている妻のモーリーン(レイチェル・マクアダムス)をいつも不安にします。

この日も10ラウンドで逆転KOを決めるまでは劣勢でしたし、左目の傷は深刻です(10ラウンドで決めたのは、残りの2ラウンドを妻とのために残したから)。

強い絆の深く愛し合うこの夫婦は、ヘルズ・キッチンの養護施設で幼いころから離れることなく育ちました。お互いのことは誰よりも理解しています。

二人には10歳の娘レイラ(ウーナ・ローレンス)がいます。「試合を見てはいけない」と母に言われているので、広いお屋敷の中で眠らずに二人の帰りを待っています。帰宅した父の顔の傷を数え、「打たれすぎ」と母の真似をしたようなセリフを言いますが、連勝の父を誇りに思っています。

翌日、10年来の友人でありマネージャーでもあるジョーダン(カーティス”50セント”ジャクソン)がやって来て、2年間に3試合で3000万ドルのTV局の仕事を持ちかけますが、モーリーンは反対します。

今のような試合を続けていれば夫はもたない、休養が必要と強く主張します。渋々いったん折れるジョーダンです。

ある晩、養護施設への寄付を募るチャリティパーティーでスピーチをするために出かける二人(人前で身の上話なんてしたくないビリーですが、モーリーンのたっての希望です)。

12歳で出会ってから今まで支え続けてくれたモーリーンへの愛と感謝で締めくくり、無事に大役を終えました。

帰り際に、同じ階級のボクサー、ミゲル(ミゲル・ゴメス)が挑発してきます(挑発は初めてではありません)。「ベルトも女房もいただく」という言葉に限界がきたビリーは、モーリーンの制止を振り切って掴みかかります。双方の取り巻きも加わった大乱闘になり、誰かが銃を放ち、弾がモーリーンに当たってしまいました。

最愛の妻が、自分の腕の中で、「うちに帰りたい」と言いながら息絶えてしまいました。ビリーは何も考えられません。

犯人を特定することは難しく、警察の捜査は進みませんが、モーリーンが戻ってくるわけではありませんから、ビリーは関心さえありませんでした。現実を受け入れられずに、死ぬことも考えます。

生活していくうえで大事なことはすべてモーリーンが整えていましたので、あっという間に様々な支払いなどが滞ります。これ幸いとジョーダンが棚上げになっていた試合の話を持ってきます(「今ならきっとモーリーンも賛成してくれる」と言って)。

しかし結果は格下の相手に惨敗です。おまけにレフェリーに頭突きをしてけがを負わせ、築き上げたキャリアに自ら泥を塗りました。

転落する時は一瞬です。

取り巻きもトレーナーもジョーダンまでも去っていきました。財産は差し押さえられました。何よりは父親失格とみなされ、娘のレイラを失ってしまいました(裁判所が養護施設に入れました)。

「パパと暮らしたい」と訴えていたレイラは、しだいに心を閉ざし、面会を拒むようになっていきます。

レイラを取り戻すためには、更生と仕事が必要です。ビリーはとある小さなボクシングジムを訪ねます。無敗を誇るビリーですが、ひとりだけ負けを認めているボクサーがいました(その時の勝利は金で買ったものでした)。

そのボクサーを育てたトレーナー、ティック(フォレスト・ウィテカー)に、掃除の仕事とトレーニングの場所を与えてもらいました。

ティックもまた、過去に何かを失い傷つき、自らのボクシングは封印しています。

レイラに「ママじゃなくてパパが死ねばよかった。大嫌い」と言われます。モーリーンを失った悲しみ、自己憐憫の日々は、幼いレイラが母を失い深い傷を負ったことを察してあげられませんでした。

レイラの幸せを願い、父である自分が育てなくてはならないことに気づいたビリーは、レイラの怒りと向き合います。

チャリティイベントで見事な勝利を収めたビリーに、ジョーダンがミゲル(現世界ライトヘビー級王者)とのタイトル戦を持ちかけます。

準備期間はたったの6カ月です。ビリーはどんな戦いができるのでしょうか。

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映画「サウスポー」のラスト結末


ティックなしでは勝てないと、トレーナーになってほしいと頼みます(これまではプロは見ないと頑なでした)。二人三脚の厳しいトレーニングが始まりました。

ティックはビリーに”ディフェンス”を教えます。怒りにまかせて攻撃していた戦い方はもうやめです。それから左のパンチも鍛えます(これが秘策)。

諦めず面会に訪れるビリーに、レイラの怒りは収まっていきます。裁判所から同居の許可も下りました。また試合に出ることをレイラも喜んでいます(お墓参りしてモーリーンにも報告します)。

レイラは、ママがしていたように側で試合を見たいと言います(リングサイドで見ることはやはり怖くなって控室のテレビで見ます)。

試合当日。最終ラウンドまで勝負はつかず、双方が消耗します。出血も相当です。ミゲルはやはりモーリーンの名前を出して挑発してきます(怒ってはいけない)。

ここまで左目をかばうようにしてきた左手で、まさかの左アッパーで、勝負が決まりました。ビリーが勝者に返り咲きました。

奪い返したチャンピオンベルトはティックにあげました。

父と娘は「愛している」と抱き合いました。二人で生きていく道筋がしっかりとできました。

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映画「サウスポー」の感想


アントワーン・フークア監督自身がボクシングに精通しているし、「素人に見えてしまわないか震えるくらい怖かった」と語るジェイクがその恐怖に打ち勝つまで必死にトレーニングしたので、この映画はまるでボクシングの中継のようにリアルです。

夫婦の愛や親子の愛も心に響きます(役者が上手すぎます)。冒頭30分で死んでしまったとは到底思えないレイチェルの存在感は驚きです。

目を背けたくなるほど打ちこまれますが、それでも、女性にも観ていただきたい作品です。

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